2013年も終わりを迎えました。
今年も平和に、つつがなく過ごすことができ、ほっとしております。 皆様はどのような1年になりましたでしょうか・・
私は、趣味勉強仕事あそび精一杯活動できた1年でした★
嗚呼、独身時代若き日の1年の、なんと尊いことでしょう!願わくば皆様の来年が充実した1年でありますように・・。
以下ラクガキ

不思議の国のアリス。今年そういえばよくディズニーランドいってました・・
初期ディズニー作品て何かとトラウマ多い。アリスも然り

この1年を振り返ってみると、
1番満足してるのは、読書がたくさんできたことです。(仕事関係の本以外で)小説・新書の類を毎週1冊のペースで読めました。
(これは私にとって凄く良いペースです。それ以上多くても、少なくてもダメなんです。)
特筆すると私の読書生活において、2013年は、トーマス・マンで始まり、トーマス・マンで終わりました。
すなわち1月の初めに読んだのが 『ファウスト博士』 であり、(これは以前、
読書感想を書きましたが)
12月の最後に、つまり昨日、読了したのが 『詐欺師フェーリクス・クルルの告白』 でした。
私のトーマス・マンにかける想いは・・(当ブログでも再三にわたって語りつくしておりますが)、なみなみならぬものがあります。
高校時代、『魔の山』にセンセーショナルな衝撃をうけて以来、私の人生哲学のほとんどを形成してきたのがマンの作品でした。
日本で出版されているマンの小説は殆ど読んできましたが、今もう1度その作品をすべて再読してみようと思い、1年かけてゆっくり読んだのです。
マンの小説は、正直いって(その難解すぎる内容から)決して一般人向けではないのですが、マンは私にとって青春を代表する作家です。
解らないなりに精一杯背伸びして読んだ高校時代、青春の日々が思い出されるのです。
その作品の深い教養と含蓄多い内容、太宰治の言葉を借りれば 「理知の刃で切り刻んだような」 作品の数々。
すべてが私にとって、煌めく宝石箱に等しいものです。
まだ読んだことのないマンの小説を手にしたとき、どんなにか わくわくと胸が高鳴ったでしょう。
読書の醍醐味とは、好きな作家を見つけることだと私は思うのです。
自分にとって最高に波長のあう作家の作品を読むことこそが、人生を豊かにし、感性を磨き、翌日・翌々日への生きる糧となっていくのだと私は信じています。
そして作品から得た多くの箴言・警句がその人の素晴らしい道徳となり人生に反映されるのでしょう。
教養は難行苦行の中で獲得されるものではない。それは自由と閑暇に生きる暮らしの賜物である。教養は戦い取るものではなく、その息吹を呼吸するものである。教養のためには目に見えない道具が働いている。五感と精神が秘かに勤勉を尽くしている。それは一見完全な無為徒食と選ぶところがないが、いついかなる時も教養の財宝を求めている。 ──『詐欺師フェーリクス・クルルの告白』より
