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Les Confessions

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楠公義祭同盟なかよし3人組

拍手ありがとうございます!

ひさしぶりに歴史絵で失礼
中野方蔵(15歳)、江藤新平(16歳)、大木喬任(民平)(18歳)
中野方蔵の伝記には、彼ら3人がお互いの「血を啜り合つた兄弟とも謂ふべき濃密な関係」にあったとあり、いろいろと妄想がとまりませ~~ん…



藩校(弘道館)時代の逸話を漁れば漁るほど、どのエピソードも面白すぎる~

中野・江藤・大木、この性格も素性も何もかも違いまくるずっこけ3人組(古い)が
一つ屋根の下(藩校では寮生活していたので)寝起きして、勉強して、学問や未来について熱く語りあったり、夜更かししながら学校内でこっそり酒飲んでみたり、同級生と喧嘩して大怪我したり。…というその事実が本当にたまらない。たまらなくかわいい!!!久しぶりの歴史書を買って佐賀熱が再燃してます。
『江藤南白』は著大なうえに入手困難だけれども、こちらは安価ですぐに入手できるのでお勧め

ところで中野方蔵、調べてみるまでは詳細をぜんぜん知らなくて(実際、残っている史料が僅少すぎる(『中野方蔵先生』1936年くらいか) ので、世間的にもほとんど知られていない、かつまた学術研究も進んでいない)けど維新後の生き残り佐賀人の回想なんかに、少し出てくる(副島先生~長生きしてくれてありがとう)ので、調べていくうちにその人となりの面白さがわかってきたv

私脳内イメージによる中野方蔵は、おっちょこちょいの熱血漢で泣き上戸、ちょっと自意識過剰ぎみ、兵学オタクのやんちゃな秀才、友達が多くてコミュ強だけど親友は大木と江藤の2人だけ。
藩校推薦の留学生として江戸遊学中、コソコソ志士活動していて、結局あらぬ嫌疑(坂下門外の変に関与したとかいう)をかけられ29歳の若さにして獄中で殺されてしまった。(史実的には病死…となっているが副島先生談だと毒殺された…と。私は殺されたのが正しいのではないかと思う)

当時、江藤は親友中野の死に非常な衝撃を受け、それがきっかけで自らも国元を出奔し幕末動乱にまきこまれていったわけだから、中野の存在とその非業の死は江藤にとって最大の人生の転機になったんだよな、、と考えると大きな意味があるというか、
もっと広く知られていても良いはずの人なのにと悔やまれる。


あと、江藤はどの逸話を読んでも、いつも着物ボロボロ~で “恰も野人のごとし” とか何とか言われていた。士分であったが下級な上に父親の仕事の過失によって左遷されたことで実家は窮乏していたので、藩校寄宿舎に納入する米や銭が滞ることもあった。
幸い、江藤はとても成績優秀だったので、入学後すぐに “菜料” を取得し(学力優秀な者には藩主から『菜(副食)』料が出ていた)、米は無くとも、おかずだけ食べて糊口をしのいでいた。
といっても当時の菜は、漬物とか、おひたしとか、野菜を少量程度で、肉や魚はめったに出ないから、食べ盛りの16歳の胃袋にはさぞや こたえたに違いない。
同級生からいじめられたり揶揄われたりすることもあったが、大木や中野、それに6歳年長の副島種臣などまわりに自分を理解し庇護してくれる(しかも学力トップクラスの)良い友達が多かったので、虐めに屈せずのびのび成長できたのだろうと思われる。

大木喬任は、明治政府内でも「寡言の人」といわれ当時の部下からも「何考えてるか全然わからんから推察するより他なかった」と言われるくらいに口数の少ない人ですが、仲よくなった人には胸襟を開いておしゃべりになる傾向のある人らしく、記憶では勝海舟の回想録などにも「たまたま暇だったから仕事上一緒になった大木喬任とずっと世間話していた」云々いう記載がある。
以前、過去ログにも書いたが明治6年江藤に送ったと思われる恋文まがい(?)の手紙では、とっても情熱的に江藤を口説いていたし、世間でいわれるほど口数が少ない人というわけではなさそう。
そして、学生時代から身に着ける布製品に対するこだわりが異様に強いww
着物は、藩推奨の木綿でなく贅沢な絹物をいつも身に着け長い袴を “ジョタジョタ” (←なんだその擬音は)引きずって歩いていた。おしゃれのつもりだろうか?「呉服屋の番頭」などと揶揄されていたらしい。愛用する布団も周囲がびっくりするぐらいフワフワで豪奢なつくりのものだったとか、座布団も自分専用のを常に持ち歩いていて、まぁ一言でいうとかなり変人で、周囲からも浮いた存在として認識されていたようだ。
そんな逸話が多くて、私イメージでは “若いのに頑固(っていうか、こだわりが強すぎる)” でいざとなったら取っ組み合いの喧嘩もするし、 “静かなる武闘派” って感じ

…なんだかまとまらなくなってきたので、この辺でやめます^^;




~追記~
ネットの海を逍遥していたら、明治6年大木→江藤宛に送られたと思われる例の恋文まがいの書簡を有難くも全文載せている学術論文に出会ってしまった……!!!
今まで、その一部しか拝読したことがなかったので(『大木喬任』著:重松優)いまとっても興奮してるのですが、ネット上の情報ゆえにいつ消されるかわからんので、今のうちにここにメモしておく↓↓ ちなみにその出典は憲政資料室大木喬任文書中のもの。

 正四位大木喬任、書ヲ正四位江藤新平君ノ足下ニ致ス、不侫之ヲ聞、交浅而語深者妄他、交深而語浅者詐也、二ノ者君子ハ不為也、今也書ヲ足下ニ致ス、唯恐負君子之義、是以敢不穏中情
 不侫ト足下相交也竹馬之遊より以テ今日ニ至ル迄二十有余年、対テ同書ヲ読み炉ヲ共ニシテ相語ル、一日不見其思三状、一肴之菜必相与、一瓶ノ酒必分而相飲、疾病相救、患難相共ニシ、相共拝父而父ト呼ヒ、相共母ヲ拝而母ト称スルニ至ル、此時方テ兄弟之間親戚之際ノ事ト雖、猶ヲ款ヲ寄ル人士多シ雖トモ、交リ博シト雖トモ、足下及中野晴虎ト不侫と之交ノ深きか如きもあらさる也、而晴虎嫌疑離り獄中ニ死、従是相共談者余ト足下ノミ、而其交也日ニ一日ヨリモ深ク、二十余年ヲ経而不易以テ今日ニ至レリ、夫如此ユヘンノモノ一事相合之一物ノ好ヲ以テ豈其然ラン乎、其志望相合而其心相同ヲ以テ也
 嘗テ窃ニ往事ヲ想懐スレバ不侫年十八九、足下及晴虎十六七、相共在学校、共史ヲ読テ、元弘中興ノ業一朝而覆り、皇其再造之凡一日ニ而没シ、皇綱再紐ヲ解き、鴟梟欲ヲ逞シ、忠臣義士之憾千歳不□(判読不能)ル至ルニ及テ、相共ニ手ヲ執テ、而慷慨切歯セズンバアラザル也、相対而酌毎ニ必ス談此ニ及、晴虎常ニ起躍、而剣ヲ抜キ案ヲ砕き、泣下者数行、即チ歌呼、歌鳴々とし而歌テ曰、身可死兮骨可砕、安可不為名分大義、生為忠義之臣兮、死為忠義之鬼

晴虎将死以書足下及余ニ贈ル、其書ニ曰、王室不興即名分不明、名分不明即国体不堅、国体不堅即四方成侮、四方成侮即民不安、志士仁人尚欲有為以務明以大義名分自可任而已矣、又曰、衆力不一即国勢不振、国勢不振即四方来悔、当今之時欲分衆力振国勢、宜大義名分砕幕府之大塊、而各藩凸凹而已多、晴虎之議足下及余素り之ヲ服ス、

(部分的に適当な意訳)

僕と君の交流は、竹馬の遊(幼少)の頃から今日に至るまで二十数年もの間、連綿と続いてきたね。同じ本を読み、共に炉を囲んで語り合ったものだ。君と1日でも会わないでいると、僕は心が落ち着かなかった。食べる物も酒も必ず分ち合い、病気の時は互いに助け合い、患難を共にし、互いの両親を実の親のように扱ってきた。…君と、中野と、僕らの関係ほど、深い友情は他に存在しないだろう。しかし中野は獄中に死んだ。従って今や互いに語らえるのは、君と僕の二人だけだ。その交際は日に1日よりも深く、二十数年を経ても変わること無く、今日まで至っている。それは、君と僕が互いに肝胆相照らす仲で、その志を同じくするために他ならない。…

思い起こせば僕は齢18~9、君と中野は16~7だったか、ともに学校にいて、史書を読んでいたね。元弘中興の業は一朝にして覆り、王室は斃れ皇紐は瓦解し、忠臣義士の憾を知るに及んで、僕らは互いに手を取り合って、本当に悔しがって憤ったものだ。

3人で酒を酌み交わすたびにこの話題になって、中野はいつも飛び上がって刀を抜き、机を叩き割って泣きながら歌を歌ったね。曰く、
身可死兮骨可砕、安可不為名分大義、生為忠義之臣兮、死為忠義之鬼…

~以下、死に際した獄中の中野から2人に贈られたといわれる、国体についての書の内容が続く。~



訳は適当です^^;
中野の熱血漢ぶりがよく伝わってきます。
泣きながら、机叩き割る…って それ學校の備品じゃん。だめじゃん。





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つくし摘み

もうすっかり春ですね!
桜もちょうど満開。先日息子と靖国神社へ桜を見に行きました。

花は九段に満ちて春海の如し

そういえば明治のころ九段北に木戸さん家があったのですよね
桜の花大好きな木戸さんもかつて九段の桜見て歩いたりしたのかしら。



つくし摘み   吉田榮太郎・伊藤俊輔・高杉晋作

伊藤「つくし生えてる~v やった、今晩のおかずゲット!」
榮太郎「たくさん持ち帰って佃煮にしよう」
伊藤「高杉さんも持って帰りますか?」
高杉「は?俺は上士だからそんなもん拾って帰んねーよ!おまえらいやしすぎ。」
榮太郎「とか言って、苦いの食べられないだけなんじゃない?おこちゃま舌かw」

などという妄想


絵描けない…思うように手が動きません;;
まあ思うように描けたためしがないけど…色々ひどい 悲しみ

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こっそり更新





お、おひさしぶりです…

こっそりお絵かき、木戸さん
絵ってどうやって描くんだっけ…??難しいよー(久しぶりすぎてペンタブどこに仕舞ったか分からず、大捜索しました

約1年ほど更新してませんでしたが、生きてます。色々書きたいことはあるのだけど、今回は生存報告だけ(というか、見てくださっている方がいるかわかりませんが汗)

息子、1歳4か月になりました。歩くようになって、発語も少し出てきました。
毎日育児、楽しいです。息子可愛すぎて時々泣けます

そして、4月から仕事復帰が決まりました
これで私も晴れてワーママ…今まで以上に怒涛の忙しさでしょうが、頑張ります!
また時間とれたときに更新したい。。けど、できるかな。有言不実行だったらすみません;

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アンナ・カレーニナ

拍手ありがとうございますv



ペテルブルグの社交界のスター  美貌の人妻、アンナ・カレーニナ。

里帰り中です!
実家の本棚に入ってる『アンナ・カレーニナ』を、十数年ぶりに再読してみました
アレッこんな面白かったっけ…!!(内容ほとんど忘れてしまっていたのでほぼ初読状態でした;)
面白いなー 一気に読んでしまった。さすがトルストイ。
ドストエフスキーやトーマス・マンがベタ褒めしただけはある。小説として完成されてます。

アンナ、聡明で魅力的な女性で、とってもステキv
でもそれ以上好きなのはリョーヴィン。不器用すぎて、未熟で・・・そこが可愛い!
キティと心を通わすシーンはきゅんきゅんしちゃいますね~v
でもプロポーズからの非童貞カミングアウトは要らなかったと思うよ…ww
アンナ・カレーニナ〈上〉 (新潮文庫)
アンナ・カレーニナ〈上〉 (新潮文庫)
アンナ・カレーニナ〈中〉 (新潮文庫)
アンナ・カレーニナ〈中〉 (新潮文庫)
アンナ・カレーニナ〈下〉 (新潮文庫)
アンナ・カレーニナ〈下〉 (新潮文庫)



産休に入って時間を持て余し気味なので、おえかきしよ~と思うんですけど
おなかが出すぎて机に向うだけでも息切れしてシンディーです
臨月になったらもっと腹が出るのかよ。信じられない。信じたくない…
モニタよく見ようとしてちょっと猫背になると胎動がズンドコ激しくなるので
(子が圧迫されて満腔の不愉快を表しているのだと思う)
長時間PCに向かっていられません~。しかもおなかが張って苦しいヒイフウ ><;

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梁山泊


大隈重信、井上馨、伊藤博文

新宿の紀伊国屋で井上馨の評伝見つけて、あらーめずらしー^^と思いました。井上馨は、成功と名声と華々しい業績に勝るとも劣らない、疑惑と政治的汚濁に彩られた政治家である。
っていう、褒めて落とす?ような評価が、世間一般の井上評だと思う。
時に私利私欲の人のように語られることもあるが、それは違う。

井上馨は言うなれば、スケールのでかすぎる博打打ちだと思う。
それも、他人の褌で相撲を取るタイプの…。

明治初期の日本は、戦争したばかりの癖にインフラストラクチャーへの西洋文明の導入が凄まじく、当然カネ(政府財源)なんか足りる訳が無い。そこを井上は、「無い袖は振れない」などと意気地のないことは決して言わない。
むりやり豪商に憑りついたり、嘘みたいな大博打を何度も張って(たまに騙されかけているが)、諸外国相手に日本の大事な抵当を取られることもなく、うまく切り回すことに成功している。

 奇跡かよ?! と思う。

この男が明治初期の日本の経済を一手に引き受けていた事は、実はこの国にとって非常に幸運なことだったのではないか?


井上馨のすごいところは、当時のサムライにあるまじき飛びぬけた金銭感覚とペテン能力にある。その金銭感覚は一円一銭数える精緻なソロバン勘定でなく、大体はどんぶり勘定である。

その上、恩だの義理だの他人に迷惑をかけるだのそんな事はお構いなしに、いつでも好き勝手に行動している。
木戸孝允や伊藤博文が政府や内政のことで非常に忙しく苦労していた時期に、井上は個人的な問題の事で、しつこく2人の手を煩わせていたw
また別の時には、木戸があげた覚えのないものを「自分のものだ」とか言い張って(単に、借りたのをそっくり忘れてしまっているのだろうが)、木戸さんに要らぬ心配をかけて自分はすっとぼけている ww なんてこともあった。
いくら木戸とは旧知の間柄だからといって、厚かましいにもほどがある。

そーいう、自重知らずの無神経と野放図ないい加減さ具合が井上馨のキャラクターに精彩を与え、魅力的な人物として歴史上名を遺していることを、ここに力説しておく。

けど、こういう人物は日本ではあまり英雄視されないんだよね~。

一部、熱烈なファンはいるけども・・・。

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趣味は文系、専攻は理系。文理両道目指してます。
近代史妄想が激しい。史実と虚実の混同注意報発令中。

:好きな政治(思想)家:
吉田松陰、大久保利通、木戸孝允、山田顕義、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、伊東巳代治、勝海舟、福澤諭吉、浜口雄幸

:好きな文士:
トーマス・マン、ドストエフスキー、ボードレール、アナトール・フランス、夏目漱石、正岡子規、森鴎外、泉鏡花、徳富蘆花、芥川龍之介、三島由紀夫、寺田寅彦、中勘助、太宰治、織田作之助、司馬遼太郎、滝沢馬琴

:人生の聖典:
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