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Les Confessions

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ロボット巡回禁止してるのに、たまに凄い検索ワードで拙ブログに御来訪くださる仁あり



①高杉晋作 ②久坂玄瑞 ③吉田榮太郎(稔麿) ④入江杉蔵(九一)

松下村塾の四天王を描くのは久しぶりでした。


池田 諭 / 大和書房
Amazonランキング:位
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検索避けタグを入れていますが やはり完璧にロボット巡回を禁止することはできないようです

ちょっと前になりますが 久坂玄瑞 の検索ワードでいらっしゃった方がいたので
少しばかりオドロキ(久坂はいちおう、マイナーですからね。彼の偉業は具体的にあまり知られてませんからね。)とともに ちょい嬉しくもあり。

というわけで歴史本のご紹介です。『高杉晋作と久坂玄瑞』 は 簡単にいえば
双璧もえ本


というよりも 素人向け久坂玄瑞資料集 ではおそらく最もリーズナブルで比較的つっこんだところまで書いてある本です。(高杉についての専門書は沢山あるのに久坂玄瑞史料はきわめて少ない。驚くべき事です)
ただ残念ながらすでに絶版となっており入手は難しい。私の場合まず図書館で読み、後日、オークションで落札しました。

内容といえば

それほどマニアックな史実萌えネタは得られません(隠れエピソードは、もっと高価な史料集じゃなきゃ読めない…)が、この本は
高杉晋作 と 久坂玄瑞 という 二人の男の友情と対立の両輪
の軌跡を追った本 …
ようするに、史料を手繰る事で二人の間の感情のうごきを見る。

もっと具体的にいうと、

高杉… あんたはどんだけ 久坂のことが好きなんですか?(爆笑)

という腐った解釈とかいわないで 高杉の久坂に対する押し付けがましくてウザい友情を確認する本で、通史など読むだけでは見えにくいヒューマンな要素が見えてくるのが魅力です。

「玄瑞は真の知己なり、真の良友なり…」BY高杉

とか 他人を滅多に誉めないあの高杉が久坂ばかり誉めちぎるのには
驚いた…ていうか不気味だとおもった…

真の良友って…高杉、それはアナタの願望でしょう。

久坂はぜったいそんなこと思ってないと思うよ(^^)にっこり



☆読書近況★

最近よんだ本のレビュー


トルストイ, 米川 和夫 / 角川書店
Amazonランキング:69800位
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最近時代小説ばかりだったけれど久々の哲学書。
哲学書の部類では比較的 読みやすい と思うんですけどこれは

人生論ですか? 宗教論ではないですか?

ト翁(←…幸徳秋水だか石川啄木だかが、トルストイのことこう呼んでたよ。) …ト翁の、矍鑠として頭の回転が常人より5~6倍ほど速いのには恐れ入るんですけど この本は科学信仰のある人向けではないよーです。

トルストイは、どうやら、科学は生命探求においてなんの所作も為していないとお考えのようです。ト翁のきらいなものはベーコン、カント、パリサイの徒(←正しい宗教に要らないものくっつけたり歪曲させるからイヤなんだって)、現代のさまざまな科学や学説(アニミズム、モネラ、ヴィタリズム、無機物から有機物の発生云々)…

そんなト翁の好きなものは、バラモン、キリスト、孔子、老子、仏陀、ゾロアスター、イザヤ、エピクテトス…といわゆる宗教家が大半で、あー言いたい事はわかりました。トルストイのいう宗教とは超自然でもなんでもなく
動物的自我のもとめる幸福=偽りでしかない幸福。を、理性に隷属させることで得られる本当の幸福=『愛』を人々に教えるのが宗教だと。つまり人生を合理的に生きるために宗教があるのだと

厭世的なんだかそうでないんだかよくわからない。

けど内容としては良かった。考えさせられた。しかし同意はできない…なぜなら私は科学を学ぶ立場にあるものだから…orz

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夏目漱石の命日です。





夏目漱石 先生~
わーこれ 古い絵 たぶん2年くらい前じゃなかったっけ…描いたの…



『草枕』の冒頭は名文中の名文


今日は命日です。雨だしレポートやらなきゃで墓参りは行けませんでしたが。(去年は行ったけど)

夏目漱石 … 今でこそ漱石文学に傾倒してる私ですが

最初は彼の文学の魅力がワカんなかったのよ

これを読むまでは。→ 『倫敦消息』 

夏目漱石の、英国留学中のはなしです。
おしゃべりなペン(ベッジ・パードン)に捕まった漱石。

(=ペン)は立板に水を流すがごとく娓々(びび)十五分間ばかりノベツに何か云っているが毫(ごう)もわからない。能弁なる彼は我輩に一言の質問をも挟さましめざるほどの速度をもって弁じかけつつある。我輩は仕方がないから話しは分らぬものと諦めてペンの顔の造作の吟味にとりかかった。
(中略)
無心に見つめていたが、やがて気の毒なような可愛想のようなまたおかしいような五目鮨司のような感じが起って来た。我輩はこの感じを現わすために唇を曲げて少しく微笑を洩らした。無邪気なるペンはその辺に気のつくはずはない。自分の噺に身が入って笑うのだと我点したと見えて赤い頬に笑靨(えくぼ)をこしらえてケタケタ笑った。この頓珍漢(とんちんかん)なる出来事のために我輩はいよいよ変テコな心持になる、ペンはますます乗気になる、始末がつかない。


ペン最高wwww

はじめて読んだとき、漱石先生のフランクでユーモアな人間観察の愉しさに爆笑した。笑ったついでに感心しました。そしてファンになりました。

『我輩は猫である』は、この『倫敦消息』(…ロンドン留学中の漱石が、親友の正岡子規に宛てて書いた手紙なんですよ)の性質を色濃く受け継いでる…そう思いませんか?

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大奥



買った後読むの忘れて部屋でホコリ被ってた『大奥』二巻を読みました。


あー…

性転換版大奥ね。発想はおもしろい。奇抜でよいと思います。

作者(よしながふみ)が腐女子であることは有名(ですよね?)なんだけどーそしてそのことが悪いわけではないんですけどー

そんなにホモ描きたいならハンパなノーマル恋愛描くより衆道もの描けばいいのに(ボソ)

玉栄たんが悪い男どもに手篭めにされるとこね、男色(衆道)的性描写はストーリーの進行上やむをえず、というよりも作者が描きたくて描いてる感が(っていうか必然性があまり感じられないのよう)…というのは
私個人の意見ですが。

あとは、ちょいつっこみどころが多かった気がします。

箇条書きにしてみませう、(以下、辛口コメント)

・まず、赤面疱瘡の流行が長引きすぎ。疫病学的に感染症(伝染病)というものはある一定期間を過ぎれば次第に終焉に向かうものですが、この物語ほどの長期蔓延はどう考えても不自然です。

・説明的台詞が多すぎる(全体的に台詞が長いんだけど甚だしきは物語の最初)、そして坊主が政治を論じている!公家が徳川家に反感をもつのはまだいいとして、ああずけずけと批判的論調は常識的に…どうなの。あんたほんとに坊主ですかと聞きたい。

・そもそも、なんで万野小路家が将軍の種馬に選ばれたの?その選択基準(判断)の根拠に触れられていないのは気になる。他の側室はみんな武家なのに、なんでお万だけ公家?

・しかも「武家の子息から選ばれたしかるべき」側室なのに論語すら知らないってどういうことだい。

・中盤で突如挿入される謎のエピソード~神原家の事情~ これは、この漫画にとっていったい何だったんですか。赤面疱瘡の世間に及ぼした陰惨たる実態を訴えるために描かれた挿話?それにしてもこの挿話の入るタイミングがよくないと思う。しかも4ページも必要ない気がする。

・春日局が「内憂外患」とか言ってたけど、この時代でその認識は早すぎる。家光時代の日本はまだ欧米諸国の帝国主義的外圧を知らず比較的呑気に暮らしてたはずですよ。


…ぜーぜー(箇条書きも結構疲れますね)正直、私の好みではない、です。キャラクターも正邪の区別がわりとはっきりして、わかりやすいのが好きな方にはいいかもしれませんが
私的にちょと味気ないかんじだったかな。

文句ばっかになって恐縮ですが
(よしながふみ の漫画 って賛否両論じゃないかしら。)
(でも『大奥』のレビュー検索したら手放しで絶賛してる人が多いよ!?えっ…どどどどうしよう動揺)

素敵、と思ったのは、
大奥に出仕することを決心した院主が

「髪を のばすぞ」

と、ぽつりと言ったとこ、とてもよかった。

哀愁の中に悟性がありました。

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台湾版『ジョジョの奇妙な冒険』──衝撃的タイトル 『冒険野郎』



5部6部は昔よく描きましたが

今でも何も見ずに描けるのってナランチャだけな気がする

コロネは 無理 あれは15歳じゃないだろう、どう見ても

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まーもるも 攻めるも くーろがーねの~♪(軍艦行進曲)



ある昼下がり、軍艦・三笠の内部にて

広瀬「コラ~秋山!貴様、神聖なる艦内で炒り豆を歩き食いするなとあれほど言ったろう」

秋山「…なんだ広瀬か。……」

広瀬「無視するな!自室か食堂へ行って食え」

秋山「これはただの炒り豆ではない。俺の主食じゃ」

広瀬「主食をこんなところで食うな!それに、上級参謀としての体面にかかわるっ」

秋山「…参謀に体面なぞ無用の長物よ(ニヤリ)」



っていう妄想(しょせん妄想だから「広瀬が三笠にいるのはおかしくないか」とかつっこまないでください;

あー海軍を久々に描きました。広瀬武夫と秋山真之。

広瀬は体育会系で(…柔道の達人!)にぎやかで楽しいお人よしなお兄さん、部下からも尊敬されており、上司からも信頼されている。
秋山は優秀だけど無口で風変わりでちょっと、とっつきにくそ~な人…

この二人、なぜあんなに仲良かったのか、最大の謎です。
いつだったか一緒に暮らしてましたよね…。英国留学のときも連れ立って観光してたような
一見するとまったく接点なさそうな二人だけど
みょうに仲良し。

炒り豆=秋山の主食@『坂の上の雲』司馬遼太郎
ポケットに炒り豆をいっぱい常備して食べ歩いてたそうですが
栄養に乏しい海上ではマメ類は貴重なタンパク源だったのではないかな、と思います。

戦時下の軍人は軍隊生活における(米中心の)偏った兵食のために
およそ半数の兵隊が脚気(ビタミンB1不足による)になってしまいました。
これは統計学的にみてもおそるべき人数です。

(従軍して亡くなった人の大半は、栄養不良かもしくは「感染症」による病死がほとんどで、純然たる戦死はそこまで多くなかったのです。)


この脚気とビタミンをめぐる論争に、当時、文豪であり陸軍軍医総督だった森鴎外が関与しているのは
有名な話ですね。

ってゆーかさー!
ビタミンB1もといオリザニンは、鈴木梅太郎が初発見者でしょ。
なんで、世界的発見なのに評価されないわけ?!
この当時の東洋人=有色人種に対する白人(列強諸国)の差別的視線を
まざまざと感じてこう胸がもやもや…溜飲の下がらない気持ち悪さがある。


司馬 遼太郎 / 文藝春秋
Amazonランキング:3425位
Amazonおすすめ度:


↑このあいだ久しぶりにパラパラ再読。…矢張りおもしろい!時間にヒマができたらじっくり読み直したいです。全八巻。



歴史をとおして感染症を学ぶ本。大学の講師がお勧めしてくれたので読みました。人間の歴史(わけても戦争史)は伝染病の歴史ですねえ。

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趣味は文系、専攻は理系。文理両道目指してます。
近代史妄想が激しい。史実と虚実の混同注意報発令中。

:好きな政治(思想)家:
吉田松陰、大久保利通、木戸孝允、山田顕義、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、伊東巳代治、勝海舟、福澤諭吉、浜口雄幸

:好きな文士:
トーマス・マン、ドストエフスキー、ボードレール、アナトール・フランス、夏目漱石、正岡子規、森鴎外、泉鏡花、徳富蘆花、芥川龍之介、三島由紀夫、寺田寅彦、中勘助、太宰治、織田作之助、司馬遼太郎、滝沢馬琴

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