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夏目漱石の命日です。





夏目漱石 先生~
わーこれ 古い絵 たぶん2年くらい前じゃなかったっけ…描いたの…



『草枕』の冒頭は名文中の名文


今日は命日です。雨だしレポートやらなきゃで墓参りは行けませんでしたが。(去年は行ったけど)

夏目漱石 … 今でこそ漱石文学に傾倒してる私ですが

最初は彼の文学の魅力がワカんなかったのよ

これを読むまでは。→ 『倫敦消息』 

夏目漱石の、英国留学中のはなしです。
おしゃべりなペン(ベッジ・パードン)に捕まった漱石。

(=ペン)は立板に水を流すがごとく娓々(びび)十五分間ばかりノベツに何か云っているが毫(ごう)もわからない。能弁なる彼は我輩に一言の質問をも挟さましめざるほどの速度をもって弁じかけつつある。我輩は仕方がないから話しは分らぬものと諦めてペンの顔の造作の吟味にとりかかった。
(中略)
無心に見つめていたが、やがて気の毒なような可愛想のようなまたおかしいような五目鮨司のような感じが起って来た。我輩はこの感じを現わすために唇を曲げて少しく微笑を洩らした。無邪気なるペンはその辺に気のつくはずはない。自分の噺に身が入って笑うのだと我点したと見えて赤い頬に笑靨(えくぼ)をこしらえてケタケタ笑った。この頓珍漢(とんちんかん)なる出来事のために我輩はいよいよ変テコな心持になる、ペンはますます乗気になる、始末がつかない。


ペン最高wwww

はじめて読んだとき、漱石先生のフランクでユーモアな人間観察の愉しさに爆笑した。笑ったついでに感心しました。そしてファンになりました。

『我輩は猫である』は、この『倫敦消息』(…ロンドン留学中の漱石が、親友の正岡子規に宛てて書いた手紙なんですよ)の性質を色濃く受け継いでる…そう思いませんか?

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漫画・歴史・文学に無駄な情熱を浪費する可哀そうな腐女子。
趣味は文系、専攻は理系。文理両道目指してます。
近代史妄想が激しい。史実と虚実の混同注意報発令中。

:好きな政治(思想)家:
吉田松陰、大久保利通、木戸孝允、山田顕義、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、伊東巳代治、勝海舟、福澤諭吉、浜口雄幸

:好きな文士:
トーマス・マン、ドストエフスキー、ボードレール、アナトール・フランス、夏目漱石、正岡子規、森鴎外、泉鏡花、徳富蘆花、芥川龍之介、三島由紀夫、寺田寅彦、中勘助、太宰治、織田作之助、司馬遼太郎、滝沢馬琴

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