
買った後読むの忘れて部屋でホコリ被ってた『大奥』二巻を読みました。
あー…
性転換版大奥ね。発想はおもしろい。奇抜でよいと思います。
作者(よしながふみ)が腐女子であることは有名(ですよね?)なんだけどーそしてそのことが悪いわけではないんですけどー
そんなにホモ描きたいならハンパなノーマル恋愛描くより衆道もの描けばいいのに(ボソ)玉栄たんが悪い男どもに手篭めにされるとこね、男色(衆道)的性描写はストーリーの進行上やむをえず、というよりも作者が描きたくて描いてる感が(っていうか必然性があまり感じられないのよう)…というのは
私個人の意見ですが。
あとは、ちょいつっこみどころが多かった気がします。
箇条書きにしてみませう、(以下、辛口コメント)
・まず、赤面疱瘡の流行が長引きすぎ。疫病学的に感染症(伝染病)というものはある一定期間を過ぎれば次第に終焉に向かうものですが、この物語ほどの長期蔓延はどう考えても不自然です。
・説明的台詞が多すぎる(全体的に台詞が長いんだけど甚だしきは物語の最初)、そして坊主が政治を論じている!公家が徳川家に反感をもつのはまだいいとして、ああずけずけと批判的論調は常識的に…どうなの。あんたほんとに坊主ですかと聞きたい。
・そもそも、なんで万野小路家が将軍の種馬に選ばれたの?その選択基準(判断)の根拠に触れられていないのは気になる。他の側室はみんな武家なのに、なんでお万だけ公家?
・しかも「武家の子息から選ばれたしかるべき」側室なのに論語すら知らないってどういうことだい。
・中盤で突如挿入される謎のエピソード~神原家の事情~ これは、この漫画にとっていったい何だったんですか。赤面疱瘡の世間に及ぼした陰惨たる実態を訴えるために描かれた挿話?それにしてもこの挿話の入るタイミングがよくないと思う。しかも4ページも必要ない気がする。
・春日局が「内憂外患」とか言ってたけど、この時代でその認識は早すぎる。家光時代の日本はまだ欧米諸国の帝国主義的外圧を知らず比較的呑気に暮らしてたはずですよ。
…ぜーぜー(箇条書きも結構疲れますね)正直、私の好みではない、です。キャラクターも正邪の区別がわりとはっきりして、わかりやすいのが好きな方にはいいかもしれませんが
私的にちょと味気ないかんじだったかな。
文句ばっかになって恐縮ですが
(よしながふみ の漫画 って賛否両論じゃないかしら。)
(でも『大奥』のレビュー検索したら手放しで絶賛してる人が多いよ!?えっ…どどどどうしよう動揺)
素敵、と思ったのは、
大奥に出仕することを決心した院主が
「髪を のばすぞ」
と、ぽつりと言ったとこ、とてもよかった。
哀愁の中に悟性がありました。

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