仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です今日は七夕…天の川つながりで宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』より
ジョバンニとカムパネルラ(古い絵…;)
あやしいその銀河の水は、水素よりももっとすきとほってゐたのです。
それでもたしかに流れてゐたことは、二人の手首の、水にひたったとこが、少し水銀いろに浮いたやうに見え、その手首にぶっつかってできた波は、うつくしい燐光をあげて、ちらちらと燃えるやうに見えたのでもわかりました。宮沢賢治の書く「空気」はサラサラとしてまるで「水」のよう。
こんな文章を絵に描けたら最高だよな~と思う。(無理だ)
私に観念の世界(詩とか)を教えてくれたのは宮沢賢治でした…『春と修羅』は特に大好きで、「心象のはいいろはがねから…」で始まる文章は、いつのまにか暗記してたほど(^^;
詩とか自分には一生理解できないだろな~と思ってたのが覆された中学生時代
:『銀河鉄道の夜』余話:
いったん完成してから賢治が亡くなるまでの9年もの間、推敲に推敲を重ねた作品なんですよね。賢治が亡くなったときも、この作品の原稿が枕元においてあったほど・・
賢治さんは亡くなる2ヶ月前に、親友の河本義行の水死の訃報を受けてます。
この河本って人は、賢治・保阪嘉内・小菅健吉らとともに盛岡農林学校時代に、同人誌『アザリア』を作ったいわば文学少年グループで
朝な夕なに文学について熱く語り合った仲だったのですね(^^*
その河本が遊泳中の青年を救助する同僚を助けようとして川に入り、心臓麻痺か何かで帰らぬ人となってしまったのです。(ちなみに同僚と青年は助かった)
まるで、ザネリを助けようとして川に入りそのまま戻ってこなかったカムパネルラですね。
『銀河鉄道の夜』
自己犠牲のとうとさを切実に説いてる作品に思えて・
どうでもいいけど賢治⇔保阪の往復書簡はほんとに萌ゑるぞ…!なんだあれ!仲よすぎじゃないか
寄り添いて 赤き腕着をつらねたる 電信柱 (←賢治の学生時代の句)
この寄り添いて…って賢治&保阪だよね?!うえー

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