忍者ブログ

Les Confessions

since 2006,6,17 ~ 
MENU

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

プリコネ★

プリンセスコネクト数話だけ観て描いてみました 






絵と関係ないけどスピノザの『エチカ』読みました
久しぶりの哲学本だけどかなり読みやすいほうだと思った

『エチカ』は副題が “幾何学的秩序によって論証された” と付けられていて、
ユークリッド幾何学を原論にした『定理→証明』スタイルの論法でちょっと数学ぽくて面白い
高校のときの数Ⅱの授業を思い出したよねなんとなく。(何年前?






著者 : スピノザ
岩波書店
発売日 : 1951-09-05




我々の最高の幸福ないし至福は神に対する認識にのみ存在するのであり、我々はこの認識によって、愛と道義心の命ずることのみをなすように導かれる。…我々は運命の両面を平然と待ちもうけ、かつこれに耐えなければならぬのである。三角形の本質からその三つの角の和が二直角に等しいことが生ずるのと同一の必然性をもって、一切のことは神の永遠なる決定から生ずるのである。




神即自然
!!

キリスト教的神を否定するこの思想はスピノザの生涯に一貫している。

この思想がゆえに彼はユダヤ教を追放されたり暗殺されそうになったり親友を殺されたり死ぬまで居住地を転々としなければならない人生ハードモードを余儀なくされた。
はたからみるとどんな人よりも不幸なのに作中、人間は幸福になるためにどう生きればよいのか縷々述べ立ててあって妙に泣ける。。

要約すると、万物の根本的原因である神(=森羅万象全て)を認識すること、その神への知的愛こそが人間に最高の満足と幸福をあたえる~…とかなんとか。

いやほんと無心に神を愛せたらいいなー理性で感情を抑制できたらいいな~と思いますよわたしもー
でも日常で神のこと考える余裕あるか??ないよね! 生きるのに必死だよ!!というか人間にとって目の前に存在する些末な問題のほうが大ごとであって、本当に困窮している人はそもそも、神とか自然の摂理とかを想っている余裕がないよ…

『すべて高貴なものは稀であるとともに困難である』

エチカは最後この言葉で締めくくられているのだけど、スピノザは自身の論がいかに実現困難かわかっていたのかもしれない。
結局人間は(凡人は)、目先の欲求に従い感情にふりまわされて一時的に幸福になったり不幸になったりを繰り返す運命にあるんでしょうね。。翻弄され続けるんだ。。


「自己満足」は理性から生ずることができる。そして理性から生ずるこの満足のみが、存在しうる最高の満足である

ところで↑この言葉からは、なんか勇気を貰った気がしますー
日々、お絵かきと妄想(自己満足)だけで生きてますが、それって寧ろ最高に幸せなことだよねこの幸せを楽しめば良いじゃないかー誰に恥じる必要がある?
と自分を納得させる都合のよい解釈しちゃいます。

でもたまに我にかえって「自分なにやってんの…」と虚無感に襲われるのは本当どうにかしてほしい。


いかんいかん。 神を認識し、愛さねばならぬのだった!


拍手

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

× CLOSE

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

プロフィール

HN:
トリコ
性別:
女性
自己紹介:
漫画・歴史・文学に無駄な情熱を浪費する可哀そうな腐女子。
趣味は文系、専攻は理系。文理両道目指してます。
近代史妄想が激しい。史実と虚実の混同注意報発令中。

:好きな政治(思想)家:
吉田松陰、大久保利通、木戸孝允、山田顕義、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、伊東巳代治、勝海舟、福澤諭吉、浜口雄幸

:好きな文士:
トーマス・マン、ドストエフスキー、ボードレール、アナトール・フランス、夏目漱石、正岡子規、森鴎外、泉鏡花、徳富蘆花、芥川龍之介、三島由紀夫、寺田寅彦、中勘助、太宰治、織田作之助、司馬遼太郎、滝沢馬琴

:人生の聖典:
留魂録、葉隠、歌よみに与ふる書、醒めた炎、竜馬がゆく、魔の山、銀の匙、唯脳論、深夜特急、寺田寅彦随筆集

ブログ内検索

アクセス解析

× CLOSE

Copyright © Les Confessions : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]