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Les Confessions

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男子の本懐・・・・・・・城山先生、ご冥福を

歴史妄想絵板のほうでライオン宰相ライオン宰相うるさかったのは

↓の本を読んだためであった

途中、何事か起こって中道で斃れるようなことがあっても、もとより男子として本懐である。
かっっこいいいいいい!!!男前すぎる…!!!


閣僚、野党、民衆、軍部らの反感を買って四面楚歌、いつかきっと殺されるであろう、そんな自覚を絶えず持ち続けながら総理大臣をつとめあげ、予想したとおり東京駅で凶刃に斃れた、27代目首相 浜口雄幸…!
そして日銀総裁を二度もつとめ浜口に惚れ込まれて大蔵大臣に就いたテクノクラート(技術官僚)…これまた暗殺される井上準之助v

使命感に燃えた二人の男の熱い友情、激烈な人生!政治は喧嘩である!!金解禁という、己の信条を行うための。

海外の為替相場に足並みを揃えるために『金(輸出)解禁』という、いわば口に苦い「良薬」的政策をとった浜口内閣。徹底した倹約政策に内閣も軍部もギュウギュウ  で、、個人的に気になったのが、井上準之助が木戸幸一(木戸孝允の孫)に語った内容。
「昨今唱へられる所謂挙国一致内閣或(あるい)は政民聯立内閣は何(いづ)れも軍部を掣肘し統制せむとする強力なるものには非ずして、寧ろ軍部に媚びむとするものなれば国家の前途を思ふては到底賛することを得ず、此上軍部をして国際関係を無視して其の計画を進むるが如きことあるに於ては国家は滅亡に瀕すべし、現政府は微力なりと雖も兎も角も今日あらゆる手段により軍部の活動を制御しつつある次第なり、…」
こういう発言を聞くと浜口雄幸&井上準之助が昭和のご時世には珍しいハト派の改革派ってのがわかりますね。。ロンドン軍縮会議にも出席していたし。
金解禁が、日本の経済的独立ならびに軍縮(経済面から軍部を圧迫する)にまで重要な役割を担っていたということみたいです。

関東軍の増長、そして満州事変で浜口&井上の苦労が水泡に帰す(泣)


暗黒の木曜日が金解禁の導入を助けたのは理解できるんですが日本も世界恐慌の影響を受けてしまうのであまり得な気分はしないですよね…しかも金解禁のあとって必ずデフレなんですかね。そりゃ世論も冷風が吹き荒れますて。



政友会は民政党に冷淡。互いになじりあって、まるで小学生の喧嘩。

老の園公(西園寺公望)あれだけ浜口内閣に入れ込んでおきながらイザとなると犬養毅に鞍替えか…。。ハラクマ(原田熊雄/西園寺秘書)もびっくりの転身の速さ。


う~ん。とてもアツイ小説でした。

先月末ごろ、城山先生の訃報に接しまして…先生の作品をまた読みたくなったのです。なにしろ日本の経済小説界の重鎮ですし。
数年前に『落日燃ゆ』を読みました。A級戦犯・広田弘毅の小説…これも機会あったら再読して感想書きたいです。良い本だったので、お勧めです!

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漫画・歴史・文学に無駄な情熱を浪費する可哀そうな腐女子。
趣味は文系、専攻は理系。文理両道目指してます。
近代史妄想が激しい。史実と虚実の混同注意報発令中。

:好きな政治(思想)家:
吉田松陰、大久保利通、木戸孝允、山田顕義、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、伊東巳代治、勝海舟、福澤諭吉、浜口雄幸

:好きな文士:
トーマス・マン、ドストエフスキー、ボードレール、アナトール・フランス、夏目漱石、正岡子規、森鴎外、泉鏡花、徳富蘆花、芥川龍之介、三島由紀夫、寺田寅彦、中勘助、太宰治、織田作之助、司馬遼太郎、滝沢馬琴

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