
寡黙な信如(しんにょ)と、お転婆だけどピュアで傷つきやすい美少女の美登利(みどり)
信如が美登利にこっそり水仙の造花をプレゼントするシーンには
小娘のように胸がときめきます。
樋口 一葉 / 集英社(1993/12)
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樋口一葉の『たけくらべ』は、私が中学生のときに初めて読破した文語体小説です。ということで思い出深い作品です。
文語体(古文)なんて、なんでわざわざそんな古くて読みにくいもの読むのさあ?
とよく言われます。
当時、私は文学的な教養を身に付けたいと切に願っていたのです…
そのため心底楽しんで読んだというより、苦い薬を飲むような気持ちで無理に読んでいました(^^;
それに明治を代表する俳人であり文筆家であり批評家の正岡子規ことノボさんは、
一行読めば一行に驚き、一回読めば一回に驚く。一葉、何者ぞ。と樋口一葉のことを大絶賛していたし、ノボさんだけでなく森鴎外とか幸田露伴のよーな大物文豪たちも『たけくらべ』をベタ誉めしていたので、興味を持ったという動機もあります。
うーん。樋口一葉ってもし現代に生れていたなら、なかよし とか りぼん のような少女漫画の売れっ子漫画家になっていただろうなあと思うのですよ。『たけくらべ』はそんな少女漫画的な小説…笑。

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